春爛漫

どんなに冬が寒くとも、冬木立でまるで全てが死んでしまったかのようだとしても、

目に見えない大地の下では、春に備えて新しい芽吹きの準備が行われている。

そして待っていたかのように、一斉に花を咲かせる。まさに感動的な命のドラマである。

卒業式と入学式または入社式。別れと新しい出会いに、桜がまさに花を添える、

この日本に生まれて本当によかったと思える瞬間である。

 

あいにく今年(この記事は2013年のメルマガの内容です)は、

天候が悪くお花見見をするには、ちょっと厳しい。

まさに花冷えとはこのことだ。それでも見事に桜は、精一杯花を咲かせる。

毎年この時期「あと何年この満開の桜を見ることができるだろう」と考える。

すると、今生きていることに対してのいとおしさをこの上なく感じる。

 

泣いても笑っても、たった一回の人生。

だったら精一杯この満開の花のように、自分らしい花を咲かせて生きるしかない。

またそれが人としての使命でもある。

桜は散り際もいい。日本人の心情にぴったりだ。潔さという表現がピッタリである。

花が散った後の葉桜、これがまたいい。

三分咲きよりも、七分咲きよりも、満開よりも何よりこの葉桜が、私は大好きだ。

それに続く新緑の季節。

この新緑の薄緑は、この世のものとも思えない美しさがある。

みずみずしさがある。すがすがしさがある。

 

大自然の営みは、人間の活動と関係なく連綿と行われている。

経済や政治に関係なく脈々と行われている。

いいかっこうしようとか、誰かに見せようとか一切なく、何の利害も欲得もなく、

ただただ精一杯花を咲かせる。そして命をつないでいく。

 

 

大自然の営みこそ、命の法則である。大自然の営みに学ぶことは多い。

そう、何にも計らうことはないのである。自分の命をただ輝かせて生きるだけでいいのだ。

[わくわく成功講座 No.228]