ヨガの八つのステップとは?

幼稚園から、大学院まで

ヨガとは、

自分の中にある生命力(アートマン)と

自分の外にある生命力(ブラフマン)を結びつけること

だと申し上げました。

 

宗教っぽくなりますが、それが完全にできた時「神人合一」「三昧の境地」と

ヨガでは呼んでいます。

 

ちなみに、私は何の宗教・宗派にも属していません。

なぜなら「自分の宗教が絶対である」とする原理主義が争いを引き起こすからです。

世界の戦争の大半は、宗教戦争です。

 

ヨガはあくまで自由思想家の立場を取ります。

ジョンレノンの名曲「イマジン」のフレーズ

「もし、宗教と国境がなければ、どれだけ世界が平和になるだろう」

に共感しています。

 

しかし宗教的考え方は大好きです。そもそも宗教の「宗」という字は、

宇宙を示すと書いている通り、宇宙の法則を解き明かしたものですから。

 

さて、どんな道でもそうですが、頂上に到達するには一歩一歩、

ステップバイステップが必要です。

 

そしてヨガの世界でも、このステップがあるのです。

親切にも、幼稚園から大学院まで用意されています。

 

ご紹介しましょう。

ヨガの八段階です。

 

1.  ヤマ

  禁戒と呼ばれます。

  つまりやってはならないことです。

  道徳や戒律がみなこれに属します。

  

2.  ニヤマ

  歓戒と呼ばれます。

  率先して、やるべきことです。

  感謝行やハワイのホ・オポノポノなどもそうです。

 

  ヤマ、ニヤマは心安らかに保つ心構えです。

  またこの段階を強調したのが、宗教(顕教)や修養団体です。

  つまり「教え」を重視します。

  

  また、アメリカのポップフィロソフィー、つまり成功哲学や

  心の持ち方、ヒューマンリレーションなども全てこの段階を

  ふくらませたものです。

 

  大脳生理学や脳科学などで心の持ち方と能力や肉体の

  関係が明らかになって来ましたが、もう何千年も前にヨガの

  世界では、探求され知り尽くされていたのです。

  

3.  アサナ

  体位法と呼ばれます。

  これが有名なヨガの体操・ポーズです。

  

  ゆっくり呼吸に合わせて行うのが特徴。

  

  身(動作)口(呼吸)意(イメージ)の三つの

  創造パワーを合わせて行うと強大な効果を発揮します。

  

4.  プラナヤマ

  調息法と呼ばれる呼吸法です。

  中国の気功とも通じています。

  生きると言うことは、息をするという言葉から来ています。

  

  呼吸法を会得すると、潜在能力が開花されます。

  

  正食と呼ばれる食事法もプラナヤマの大きな柱です。

  私達の肉体は、食べ物から出来ています。

  台所とは、まさに人生の土台をつくる所なのです。

 

5.  プラティヤハラ

  制感行法と呼ばれます。

  シュルツ博士で有名な自律訓練法の源です。

  心療内科、精神身体医学等で使われる手法です。

  最近流行のNLP等もこの段階をふくらませたものです。

  

  自律訓練法は、自己催眠法、自己コントロール法とも

  呼ばれます。

 

  他人からかけられる催眠は、マインドコントロールや洗脳

  につながるものです。

     

  ヨガはあくまで自己コントロールが基本です。

 

6.  ダラーナ

  集中法と呼ばれています。

  スポーツのメンタルトレーニングのツボです。

  速読、速聴などの能力開発にも応用。

     

7.  ディアーナ

  禅定法と呼ばれています。

  禅道場では、この訓練を行っています。

  かなりハイレベルのステップです。

 

  ヨガでは、この段階にいたるまでに、

  体の調子を整えたり、心の状態を調節するために

  ステップバイステップの段階を揃えているのです。

 

8.  サマディ

  三昧行と呼ばれます。

  ここまで行くともう達人です。

  

どんな職業でもそうですが、名人と呼ばれる人は、

今やっていることと一つになっています。

まさに、仕事三昧です。

オリンピックでの金メダリストは、演技三昧の境地に入っています。